MSX1 GAMES LAB
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↑城内は広大で、待ちうける仕掛けも様々。
タイトル ザ・キャッスル/(キャッスル・エクセレント)
発 売 アスキー(1986年)
内 容 100画面城内探索アクションパズル

このゲーム「ザ・キャッスル」と、その難解版「キャッスル・エクセレント」は、MSX、PC-8801シリーズなどのパソコン各機種、さらに初代ゼガ、ファミコンなどのゲーム機でも発売され、多くのファンを得てきたアクションパズルゲームの定番的名作だ。

ストーリーは主人公ラファエロ王子が広大な城内を探索して、囚われたマルガリータ姫を助け出すというもの。

いったい何が優れていたかということを一言で表すのは難しいものの、まず、全100画面にも及ぶ広大なマップの中、各面がアクション性、パズル性を持っているのに加えて、城内全体でも鍵とそれに対応した扉、通り道を駆使したパズル性があり、窮屈で単調になりやすいパズルゲームに飽きさせない変化を加えているのが素晴らしい。

たとえば、ゲーム序盤は難易度が低く、操作やルールを憶えながら気軽な探検気分が味わえ、ゲームに入っていきやすくなっている。進むにつれて難易度が高くなり複雑な仕掛けが登場、アクション性の高い面、難解なパズル面、進行ルート探しで右往左往したりなど、様々な要素が織り交ぜられていく。
単純に100面あって、ひとつひとつ面クリアをしていくということにとどまらない演出が、ゲーム攻略の意欲を掻き立てる。

アクション部分で特徴的なのは、空中で一定時間浮遊、その間自由に方向を変えられるジャンプで、これにより狭い範囲で敵を避けたり、動く床を利用したトリッキーなアクションが実現されている。
敵や動く床のスピードは主人公と全く同じで、操作に慣れてくると複雑なアクションも安定してこなせるようになる。
←敵を飛び越えるラファエロ王子

パズル部分の特徴は、壷やレンガを押して運び、床から落として積み上げたり出来ることで、同様のパズル性を持ったゲームで言えば「フラッピー」に似ている。これにベルトコンベア、エレベーター、滑車などの様々な仕掛けが加わり、バラエティ豊かなパズル性を出している。
このパズル性に、先に述べたアクション性が有機的に融合し、アクションパズルゲームの集大成的な内容になっている。

また、少ない色数を効果的に使ったグラフィックは、今でも色褪せない味わい深いもので、可愛らしいキャラクターともども印象深い。

いろいろな要素を挙げたが、それらが全体として高い完成度を誇っており、名作の名にたがわない出来だと言える。難易度もほどほどなので誰もが楽しめ、のめりこめるゲームだと思う。
各機種で発売されているので、MSX版に限らずぜひ遊んでみて欲しいゲームだ。

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